札幌市白石区の建設業に強い千葉税理士事務所です。
今回は建設業の経営に役立てるために経理を考えることをお話しします。
(目次)
1.建設業思ったよりも利益が出ていない理由とは
2.現場利益がでても赤字になる
3.建設業に強い経理とは
1.建設業思ったよりも利益が出ていない理由とは
建設業の経営者の方とお話をすると「損は出ないようにしている」ということを聞きます。
しかし、会社の決算書を見ると赤字なんてことはよくあります。
これは社長が適当にやっているわけではないのです。
一生懸命仕事をしているけども、儲かっていなかったということが問題なんです。
損はしないように仕事を請けているのに、赤字になってしまう。
これは経営に使う数字の読み方を教わっていないから起きてしまった事件です。
2.会社は現場の利益が出ていても赤字になる
現場で利益が出ているのは次の状態です。
現場売上▲現場経費>0で現場は黒字になります。
現場経費には人件費や材料費・外注費がかかります。
この概算が見積を超えていたら黒字になるはずと考えてしまいます。
しかし、決算の時には赤字になるのはなぜでしょう?
結論は黒字にするための見積もりが間違っているからです。
とはいっても、高く見積もりを出しすぎてしまうと仕事が取れないので、見積もりも間違っていて仕事の取り方も間違っている可能性があります。
現場ベースで黒字になっていても、会社には毎月かかる経費(固定費)があります。
これを固定費といいます。
現場の利益から固定費を支払って黒字にならないと、決算時に赤字になるわけです。
この仕組みをわかりやすく数字で理解できるように教えてもらっていないから、決算をすると赤字になったりするのです。
そこには経理の仕方も変えなければ、決算で利益が出ないということが続いてしまいます。
3.建設業に強い経理とは
実は建設業の経理は難しい場合があります。
毎月の請求書=売上になるわけではないからです。
法人の場合、決算時期は12月とは限りません。
その会社が定めた決算時期が決算期となります。
建設業の繁忙期に決算期を迎える会社もあれば、仕事が薄い時期の会社もあります。
特に工期の長い会社になると、決算をまたぐ現場も出てきます。
出来高請求をしていても、現場が終わっていなければ売上にならずに、完成時期に売上になるケースもあります。
そうなると、期中で売上に挙げていたものが来期以後の売上になることで利益が激減するなんてことも起こってきます。
これが銀行融資を受けたい時期に起きてしまうと、赤字の会社に融資は難しいということになりかねません。
建設業の経理は決算着地が予想できやすいように、状況を把握しながら進めなければいけないのです。
また、経営的にどのように仕事を請けたほうが良いのか、どういう取引先を増やした方が良いのかを考えるためには経営的にわかりやすいデータが取れるように経理をする必要があります。
領収書を経費で入力して、請求書を売上で入力するだけということでは経営的に考えられる帳簿になりずらいのです。
その会社によってどのようなことを知りたいのかをヒアリングしながら経理を組み立てたほうが、欲しい情報がみられる資料が作りやすくなります。
経理をただの事務処理と思ってしまうと、決算申告のためだけの帳簿になります。
建設業の経営を考えたいという場合には、経理の進め方を変えることで経営的に考えられる資料が作ることができます。
建設業で利益を増やしていきたいという方は是非ご相談ください。
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