札幌市白石区の建設業に強い千葉税理士事務所です。
今回は建設業の今後についてお話ししたいと思います。
(目次)
1.建設業の現在の一番多い悩み
2.人工請けの今後の予想
3.請負に進むために必要なこと
1.建設業の現在の一番多い悩み
建設業の方にとって今一番大きな悩みは「人がいない」だと思います。
実際には建設業に限ったことではないのですが、建設業は新たに働いていただける若い方が少ないと思います。
第2次ベビーブームの世代が労働市場に入ってくるような人口ボリュームはなく、少子高齢化の影響により労働人口自体が減ってきています。
昔に比べるとITなど様々な新しい事業ができていることから、建設業に入ってくる人の数自体も減ってきているのかもしれません。
建設会社自体の年齢層が上がっていくにつれて、若い方の採用が難しくなっているという話もよく聞きます。
北海道の場合、季節的影響が大きく冬期間から春先までの半年弱は現場が薄くなることから、安定志向の若い方にとっては選ばれにくい業種になってしまった可能性があります。
しかし、この人がいないという状況は何もしなければドンドン悪くなっていきます。
2.人工請けの今後の予想
建設業の中でも土木工事業・とびなど場合は人工請けをしている会社もあると思います。
特に5名以下の会社の場合には、注意が必要です。
5名以下の会社では人工請けで仕事を進める割合が高く感じます。
現場請けでも人工請けでも元請け先によっての単価は異なりますが、人工請けの場合には「単価が低い=給料が低いく」という構造にダイレクトにつながっていきます。
令和5年は大企業をはじめとし、中小企業に至るまで賃上げ傾向が進んでいます。
人工請けの会社の単価が上がらなければ、その賃上げ傾向についていけない会社になります。
その結果、若い方の採用はますます難しくなるという負のスパイラルにはいってしまいます。
今後も人工請けで進めていくほど、会社は人の採用が難しくなるだけでなく利益が出しにくい状況になっていきます。
では、どのようにしていけばよいかというと現場請けに進む努力が必要です。
3.請負に進むために必要なこと
建設業のマーケットはいきなりなくなることはありません。
人口減少になっても維持・修繕は必ずあります。
必要とされる仕事はあるけども、労働力不測のほうが大きくなる業界になっていくでしょう。
そう考えると、人工請けで事業をやることよりも請負で仕事を進めたほうが利益が出せる環境が進んでいく可能性があります。
特に土日休みという働き方に変わってきている建設業では、人工請けの場合は売上が下がります。
その結果、働く人の給料も下げざるを得ないことになります。
すると採用が難しくなるという悪循環です。
仕事自体がなくなることはないのですから、人の採用に力を入れて請負で仕事を行って利益を出すことが重要です。
請負であれば土日休みであっても売上が下がることはありません。
従業員さんに安定した固定給を支払って、退職金制度も導入できます。
他の業種と同じような給料・退職金制度に向けていくことができます。
人工請けでは、退職金制度までもっていくこと自体が相当難しくなります。
建設業の中での人の奪い合いではなく、他業種との奪い合いなのです。
先行きの仕事がなくなるといわれている税理士業界に比べると、建設業のほうが未来がある気がします。
また、日本国内以外でも仕事ができる技術職なのです。
人の採用ができるように、今の仕事の請け方・価格の交渉の仕方・資金調達の仕方を工夫して建設業で事業を成長させていきましょう。
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