札幌市白石区の経営に力を入れている千葉税理士事務所です。
今回は開業してから5年以内の建設業が考えるべきポイントをお話しします。
建設業という業種に絞っているのは私たちが建設業に強い税理士事務所だからです。
(目次)
1.建設業にもステージがある
2.創業時期に決まってしまう方向性
3.採用のできる建設業になるためには
1.建設業にもステージがある
一口に建設業といっても会社の創業からの年数によってステージがあります。
大きく分けると創業期・成長期・安定期・衰退期になります。
今回は建設業として起業してから5年以内ですので、創業期から成長期の最初あたりになります。
このステージを理解しないまま、建設業とはという話をしても的外れになってしまいます。
そのため、先輩の建設業の経営者のアドバイスを聞いてもうまくいかないのはお互いのステージが違うからということがあります。
わかりやすく考えると、仕事を発注してくれている元請けは創業期のあなたの会社よりも業歴が長いのが普通です。
現場の金額が大きければ大きいほど、その元請けは成長期を過ぎて安定期に入っている可能性があります。
最近では創業経営者から事業承継をしていて、2代目・3代目になっている建設業の会社もあります。
そうなってくると、創業期のあなたの苦労を2代目・3代目経営者は経験したことがないのです。
創業経営者だとしても年齢の高い経営者であれば、創業していた時代背景が今とは全く違います。
自分のいるステージが創業期なんだということ意識しながら経営について考えていきましょう。
創業期の特徴としては、財務の部分では小資本で資金調達力が低い状態です。
そして、経営に関する数字の読み方・使い方が苦手な時期です。
売上を上げれば成長と感じやすい時期なので、経営的に数字を理解することができなければ思ったよりも業況は悪い会社になります。
2.創業時期に決まってしまう方向性
創業期は小資本でスタートする方が多いと思います。
金融機関や公庫からの融資での資金調達をしても数百万円程度でのスタートになると思います。
以前のお付き合いのある会社と継続して仕事を出してもらうという方も多いと思います。
そういった場合には、以前の自分がもらっていた給料の日給よりも良い単価での受注が多いでしょう。
仕事はもらえるし、単価も給料よりはよいということでなんとなくうまくいっていると感じてしまうのが創業期の危険です。
一人親方で独立されている方は「ほぼ全員」これに当てはまります。
月の売上が50万円くらいなって、以前の給料で30万円よりも良くなったと感じているかもしれません。
せっかく起業したのであれば、できればよい会社にしたいと思いませんか?
元請けとの付き合いの状況は本当にそれでよいのかをいち早く考えなければ低空飛行のまま進むという方向性が決まります。
創業期にこれくらいの現場をいくつやる会社にしたいという目標を持つことで、一人親方で起業しても3年以内に大きく変わっていけます。
ただ、食べられれば良いと思っている方は低空飛行コースが決まります。
業界的に仕事があるときはいいのですが、仕事が細ると真っ先に切られるし、単価も上がらないという状況を選んでいるのです。
3.採用のできる建設業になるためには
建設業の悩みに採用ができないということがあります。
これは建設業に限らずあらゆる業界で起きている問題ですが、建設業は特に顕著です。
そのため外国人技能研修性を受け入れたりして人材確保をしているところも増えています。
ただ、本音は長く働いてくれるスタッフが欲しいはずです。
では、今のあなたの会社の状況で若者が将来を考えられる経営になっているかを考えてみましょう。
もしも、自分がその会社で働いている側(従業員として)だとしたら、将来が見えていますか?
もう少しお話しすると、社長が将来を見えていないのに社員に説明ができないのです。
なんとなく売上が伸びたらいいなということでは、人生を預けにくい会社になってしまっているのです。
先ほどの昔の元請けと付き合っているだけでは、人を採用できる会社にならない可能性が高いのです。
いい仕事をして現場を納めていれば大丈夫という時代ではありません。
いい仕事をして現場を納めていても、人が減っていくと仕事が来なくなるのです。
単価も上がらないのです。
だからこそ、創業期の意識で方向性が大きく変わるのです。
私たちは建設業のお客様とのお付き合い年数も数も多くなってきました。
その実務の中で見てきた問題に陥らないように創業から5年以内に気づいて方向を転換していただければと思います。
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