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経営者は”ものごと”を「傾向」でとらえられなければダメ

札幌市白石区の経営に力をいれている千葉税理士事務所です。

一般的な会計ソフトの資料では「対前年比」という前期比較試算表が出ます。

打合せのときにこれも使いますが、経営者の中には「対前期比較」だけしか考えていない方が多いのです。

会計ソフトの資料がそれしか出ないので仕方がないのですが、対前期比較主義の危険なところをお話しします。

(目次)

1.対前期比較は何がわかるのか

2.前期比較試算表では経営に大切なココが見落とされている

3.経営者の俯瞰「傾向で見る」をするためには

1.対前期比較は何がわかるのか

一般的な会計ソフトで出力される「対前期比較」で何がわかるのかを考えてみましょう。

同じ月の前期と比較して「何が増えたのか」「何が減ったのか」が試算表で見ることができます。

そうすると、売上や経費・利益が前期に比べて大きくなっているのか小さくなっているのかがわかります。

これだけを聞くと「これだけわかればいいんじゃない?」となると思います。

実際にたくさんの経営者の方とお話ししていても「これで十分」という答えがほとんどです。

確かに売上や利益は前期より伸びていたら良いし、経費は少なくなっている方がよいと感じるのが一般的です。

では、次に何が問題なのかを見ていきましょう。

2.前期比較試算表では経営に大切なココが見落とされている

前期比較試算表では「各勘定科目」の比較が現れます。

一言でいうと細かい経費の比較まで出ます。

利益を出したい経営者にとっては売上が伸び悩んでいるときにこれを見ると「無駄なコストはないですか?」という話になります。ほぼ十中八九でです。

経営者がコストカットで利益を出そうとすることは、本質的な問題解決にはならなりません。

大抵のケースでは問題なのは売上が足りていないことが問題なのです。

しかし、前期比較試算表だけで経営を考えると本質的問題解決ではないところを考えやすくなります。

「うちの業界は○○だから、これくらいが普通だよ」という話になります。

その結果が「赤字」になっていっても仕方がないのです。

対前期比較だけでは、自分の会社がどのような傾向で推移しているのかが全くわかりません。

次のようなことは見えないのです。

● 毎年1%ずつ売上が下がっている

● 売上は横ばいだが粗利益率が毎年0.5%ずつ下がっている

● 人件費の上昇の傾向が見えてこない

前期比較表だけでは見えない経営危機兆候

対前期比較試算表では長期的にどのような傾向が出ているのかは全く見えません。

なぜなら「あくまでも前期との比較だけ」だからです。

前年の同じ月より良くたって傾向が悪ければ改善する意識を持たなければ手を打つことが遅れてしまいます。

同業者が赤字だから仕方ないではダメです。

その会社と自社の財務が違うので同じ赤字でもダメージは全然違うのです。

経営を傾向で見ることができると「経営者の危機感」が変わってきます。

それまでは「決算時」に前期と比べてどうだこうだという話を聞いて「そっか、よかった・悪かった」と考えていると思います。

もしくは、資金繰りが悪くなってから銀行融資を打診しようと思ってもできなかったりと後手に回る経営になっていると思います。

今後はそれが「求人難」や「離職の増大」として自社の収益力をより弱めていくことになります。

なぜなら、その会社は徐々のおかしくなっていることに気づかないのです。

毎日の作業は何の問題もなく一生懸命しているだけだからです。

その結果が悪い傾向として出ていても、急激に悪くならないので絶対に気が付きません。

気が付くのは3年~5年した時です。

今の経営者の年齢も社員の年齢もお客様の年齢も3年から5年たって気が付くのです。

3.経営者の俯瞰「傾向で見る」をするためには

経営者が俯瞰である「傾向で見る」経営ができたら何ができるのかをもう一度おさらいしましょう。

傾向で見ると数年間にわたって売上・粗利益・経費・利益が増加傾向・横ばい傾向・下降傾向が見えます。

この過去を傾向で見るということも大切なのですが、実は大切なのは、過去を傾向で見ることではありません。

自社の傾向を見て対策をすることです。

未来の傾向を作ることが一番大切なのです。

実際に私たちがお手伝いする場合には、売上が下降傾向・粗利益も下降傾向となってきたら売上を上昇傾向に戻せないかや粗利益の確保の検討をしたりします。

私たちの場合には「傾向を視覚的に見えるようにグラフ」を用いているので毎月の打合せの際に改善の進捗が視覚的にわかってきます。

実際に使用しているグラフを見ていきましょう。

経営を傾向でとらえられる「年計グラフ」

これを対前期比較の試算表だけで打合せをしていた場合、決算ごとに前期と比べてよくなった悪くなったというだけしかわかりません。

このグラフは毎月決算をしているようにグラフが作られています。

そのため、一般の会計ソフトで決算の際に前期比較をしているのを毎月行っている状態です。

しかも、4年分のデータをグラフ化しているのでその傾向が視覚化されてはっきりとわかります。

一般的な税理士事務所様や会計事務所様の使っている会計ソフトではこの傾向をつかんだ経営が難しいのです。

私たちは「経営に力をいれている税理士事務所」を目指しているので、経営により役立つ情報が出せる資料を厳選し、お客様の経営判断に役立てていただきます。

今すぐ良くなることも、問題が出てくることもありません。

しかし、3年・5年後には大きな差が出てきます。

悪くなってから戻すにはより多くの労力も資金もかかってきます。

人の問題の場合は取り返しのつかないことになってしまいます。

傾向をつかんだ経営を始めたい方は今すぐご相談ください。

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