札幌市白石区の経営に力をいれている千葉税理士事務所です。
私たちはメインの会計ソフトとして使用しています。
この会計ソフトから毎月の帳簿入力が終わってから「試算表」や決算時には「決算書」というものを出力しています。
これは一般的な会計事務所と同じです。
普通の会計ソフトの試算表では「経営的に使うことが難しい」ということをご存知でしょうか?
その理由を含めてお話しします。
(目次)
1.普通の会計ソフトの試算表がダメな理由とは
2.なぜ会計事務所の説明はわかりにくいのか
3.資料が変わるだけでこうも変わる
1.普通の会計ソフトの試算表がダメな理由とは
普通の会計ソフトから出力した資料は銀行融資を受ける際や給付金申請の際に提出を求められたりします。
ということは、対外的には「何の問題もない資料」ということが言えます。
しかし、社長が経営的な目線で使うには「ダメな経営資料」ということになってしまいます。
その理由を見ていきましょう。
①科目が細かすぎて「何が大切なもの」なのかわからない
②経営上問題があるとしても「解決する方法」が全く分からない
③自社の趨勢が傾向として見えない
普通の会計ソフトの試算表にはたくさんの勘定科目が羅列されています。
商品・製品・半製品・仕掛品・未成工事支出金など在庫に関する科目だけでもたくさんあります。
費用の科目も一般的な簿記の科目に自社独自で作っている科目なども合わせると10以上は軽く出てきます。
一応、簿記・会計では勘定科目を使ってどのようなものなのかがわかるように作られているのですが、細分化しすぎると科目数が多くなっていしまいます。
経営的には細かいものがたくさんあっても意味がありません。
なぜなら、利益が出ない会社はこの科目を一つずつみて「コストカット」をしたがって経営改善しないからです。
普通の会計ソフトの資料が経営上ダメな理由
2.なぜ会計事務所の説明はわかりにくいのか
会計事務所や税理士事務所の担当者が来てしっかりと仕事をしてもらっていると思っている経営者の方のたくさんいらっしゃいます。
また、会計事務所や税理士事務所の担当者の方は一生懸命仕事をしています。
しかし、経営者にとって必要な「経営的な視点」での説明はなかなかできていません。
これが「会計事務所の説明がなぜわかりにくいのか」という話につながっていきます。
- 先月の売上・経費・利益の説明が中心で「社長がわかっていること」を専門的な用語で言い直しているから
- 結局のところ「うちの会社はいいのか・悪いのか」を説明してくれないから
- 改善点についての話題は触れないようにしているから
経営者にとって必要なことは「今後どのようにしていくべきか」という視点です。
しかし、一般的な会計事務所・税理士事務所の打合せでは「過去」の売上・経費・利益などの損益を中心として説明されていることがほとんどです。
そのため利益が出そうとなれば「節税で保険に入りませんか?」や「モノを買いましょう」という話が決算時に増えてくるわけです。
ここには「経営的な視点」というものが不足してしまっています。
経営者の不安は「将来」にあるはずなのに。
一般的な会計事務所の説明がわかりにくい理由
3.資料が変わるだけでこうも変わる
そこで私たち千葉税理士事務所では「一般的な会計ソフトの試算表」ではなく「経営に役立つ資料」を打合せに用いるようにしました。
一般的な会計ソフトで出力可能な試算表なども使いますが、まったく別の経営資料も使います。
資料が変わることで「説明する内容」が大きく変わります。
というよりも、変わらなければなりません。
一般的な会計ソフトで出る試算表以外に10ページ以上の資料が付きます。
それを渡して終わりではなく、そこから読み取れるものをお伝えするとともに今後をどのように変えていくのかを考えていただく資料になります。
打合せの割合としては「過去の数字説明1:今後の展開9」くらいの割合です。
一般的な試算表では「過去の数字説明9:世間話1」くらいの割合になっていると思います。
資料を変え、使い方を変えていくことで未来志向の経営をしていく方に選ばれています。
今後はコロナ融資の返済が始まり、円安物価高という過去に類を見ないほど経営環境は厳しくなっていきます。
過去の経験だけでは対応するのが難しくなりそうです。
だからこそ経営に役立つ資料を使って資金繰りや財務を改善していく会社が増えているのです。
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