札幌市白石区の経営に力を入れている千葉税理士事務所です。
今回は一般的によく使われる説明は本当なのかを考えてみたいと思います。
税理士事務所の担当者の方が訪問してきた際に、次のような報告が一般的です。
1.前月の売上高
2.前月の経費
3.前月の利益
4.前月の増えたお金の説明
5.必要な利益に向けてコストダウンすべき金額
一般的な月次訪問時の説明
自分自身も実際にこの説明を担当していたお客様にしていました。
なぜなら、会計事務所の先輩たちから教わるのはこの説明だったからです。
社長としては1~3のことは、大体わかっているはずです。
会社のPCで試算表を見れば、売上・経費・利益はすぐにわかります。
つまり、社長が知っていることを試算表を使って説明していただけでした。
ただ、試算表を見ただけではわかりにくい「4」の「前月の増えたお金の説明」というものが要注意です。
会計事務所の説明は次のようになっているはずです。
今月の利益は○○万円で経費の中に減価償却費というお金の出ない経費があるのでこれを足します。
その結果、お金は○○万円増え、そこから、今月の返済が▲万円あるので差し引いた部分がお金が増えた分です。
それっぽい説明だけども危険な説明
確かに、この説明は一般的に行われるざっくりとした”お金の増加要因”を話しているものです。
これだけを真に受けていると、黒字倒産に向かって走っていくことになります。
なぜなら、事業には支払いサイトというものがあり、さらに、在庫というものがあります。
売上を伸ばせば伸ばすほど運転資金が必要になるのです。
これをきちんと説明できていないので、売上が上がっているのにこの説明のようにお金が増えないという納得できない現象が起きるのです。
もしも、これが赤字を改善しようとしている会社だったら資金的負担で潰れるリスクが高まるだけです。
私たち千葉税理士事務所では、過去の自分の無知な失敗を繰り返さないために職員にしつこく、うるさく言い続けています。
この一般的に「あるある」の説明では、赤字の会社はどんどん赤字になっていきます。
黒字の会社は損益的に利益を出しても、お金がついてこないという方向で進んでしまうリスクが高くなります。
売上を増やして、利益を出せばお金が増えるという考えだけでは資金繰りが苦しくなるということを意識していきましょう。
どのようにしたら、資金繰りを改善しつつ会社を成長させられるのかを考えながら事業を進めましょう。
私たち千葉税理士では、事業構造や資金構造を含めてどのように成長すべきかを社長と一緒に考えていくことに力を入れております。
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