札幌市白石区の経営に力をいれている千葉税理士事務所です。
ゼロゼロ融資が令和4年9月30日に終了して、令和5年あたりから本格的に返済が始まる会社も増えています。
今回はゼロゼロ融資が終わった今、返済が本格的に始まる前にやるべきことをお話しします。
(目次)
1.今だからこそ税理士さんに相談しておくべき事項
2.繰り上げ返済をした方がよい?
3.借換・リスケの検討とは
1.今だからこそ税理士さんに相談しておくべき事項
ゼロゼロ融資の返済開始が始まる今こそ税理士さんに税金ではなく、経営の数字の相談をしましょう。
仮にコロナ禍で赤字だった会社は数百万の利益を出しても、法人税が出ないという会社も多いのです。
今大切なのは節税よりも、会社の資金繰りや財務といった部分です。
こんな時こそ税理士さんに「うちの会社って大丈夫?」ということを相談しておくとよいです。
社長の感覚はあっていることが多いのですが、数字的な根拠という部分で自信が持てないかもしれません。
そんな時に税理士さんに数字的な根拠や考え方を含めてアドバイスをもらうと安心感が出てくると思います。
実際に私たちもお客様からゼロゼロ融資の返済前の心配事を伺う機会が増えてきています。
2.繰り上げ返済をした方がよい?
コロナ禍にはゼロゼロ融資や生命保険の契約者貸し付けなどあらゆる資金調達をしたと思います。
この借入関係を返済してしまった方が良いだろうかというご相談も増えています。
コロナ禍が一区切りされ、通常営業に近づく中で現預金に余裕があるように見える会社は返済をしてよいかどうか考えているようです。
現預金の金額が膨らんでいても、借りたお金であればいつかは返済しなければなりません。
まして、利息がかかるのであれば返済してしまった方が良いのではないかと考えるのは自然なことです。
ここでも、今返済することで将来がどのようになっていくのかの可能性を専門家から聞いておいた方が安心です。
目安としては業況が順調で黒字が継続しそうであれば、借入の繰上げ返済を考えてもよいと思います。
ただし、5年以内に借入を起こす可能性があるのであれば現在の借入を残しておいてもよいと思います。
コロナ禍の融資は低金利で返済期間も長いため、調達した資金としては使い勝手はよいものです。
3.借換・リスケの検討とは
現状、ゼロゼロ融資で調達した資金が底をつきかけており、かつ、業況も思ったほど改善していない場合には借換やリスケを検討する必要があります。
業況が思わしくない場合には、借換が難しいケースもあるので、その場合にはリスケの検討をする必要があります。
リスケをすると金融機関の評価を気にすることもあると思いますが、返済を続けてしまうことで運転資金がなくなり、どうしようもなくなる前にリスケの提案をしておけば業況回復の資金を計画的に使うことができます。
コロナ禍の借入は平時よりも大きな金額になっていることから、返済開始の月々の金額もそれなりに大きなものになります。
業況の回復がそれに見合った収益が出せていないのであれば、キャッシュアウトを止めるということも必要になります。
ただ、リスケをするという考えではだめなので、根本的に収益改善の計画をたて、しっかりと実行をしていくことが重要です。
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