札幌市白石区の経営に力を入れている千葉税理士事務所です。
飲食店の中には「よいものをより安く」ということを一生懸命続けている方も多いと思います。
物価高騰の中でTVの報道を見ていても「価格据え置き」や「低価格」が良いもののように感じられるものもある気がします。
そうなると、飲食店の方にとっては「値上げをすると売上が落ちるかも」と値上げができないところもあるかもしれません。
値上げができないでいることは会社の成長は難しいという現実にどう向き合っていくべきでしょうか?
今回は飲食店の正しい値上げについて考えてみましょう。
(目次)
1.飲食店が値上げできない理由
2.飲食店の間違った実質値上げ
3.飲食店の正しい値上げ
1.飲食店が値上げできない理由
飲食店で値上げのできない方には次の特徴がある気がします。
①自分の扱っている商品の相場が〇〇円以下でなければ売れない
②高くするとお客様が離れるから無理
③細かいコストが気になって無駄探しをする
値上げのできない飲食店
これは「コロナ禍」の前も「今」も値上げのできない飲食店に多い傾向だと思います。
そうなると次にやることは次のことです。
①売上を上げるためにデリバリーサービスに参入する
②新店舗を出す
③人を減らしたり、設備投資をしたくなる
値上げをしないで売り上げを上げたい人の行動
売上を上げるためには「今の店舗では無理」ということが前提になります。
確かに飲食店に重要な立地条件というものもありますが、とりあえずデリバリーサービスに登録することで売上を上げたくなります。
これは参入障壁が低いので「どこの店でもやる」ということは無視です。
次が新店舗のオープンです。
今の店よりも立地が良いからと低価格帯の家賃での出店を目指します。
ということは、同じような店が出店していた場所を選ぶ可能背が高いのです。
なかなかハードルが高いですね。
次に人件費がもったいないので、人を削ったり、人を減らせるための設備投資をしたりもします。
コストを削ることで利益がでるということが前提になるのですが、サービスの質が下がるという可能性もあります。
この根底には「値上げができない」けども「売上を上げたい」ということと「売上が上がらないけども利益は出したい」という二つの要因があります。
2.飲食店の間違った実質値上げ
よく起こりがちなことは価格は据え置いているけども実質値上げです。
①量を減らす
②食材の質を落とす
③サービスを悪くする
この中で②と③は間違った値上げにつながりやすいものです。
特にもともと売上の足りていない飲食店であれば、現在の商品・サービスに問題があった可能性があります。
その状況でさらに悪い商品・サービス提供に踏み切るとなれば問題は大きくなります。
最近は物価高ということで値上げも仕方ないという雰囲気にはなっていますが、価格据え置きで改悪をすると余計に売上が下がるリスクがあります。
3.飲食店の正しい値上げ
そもそも「値上げが必要な理由」は何でしょうか?
今の利益では会社の運営が難しいということが根底にあるはずです。
そう考えると「いくらの利益が必要なのか」ということを知っておく必要があります。
これを計算したうえで、どのように手を打っていくのかを考えましょう。
これは「一般の会計ソフトで出力した試算表」ではなかなかイメージがわきにくいかもしれません。
私たちは経営に強くなる資料を使ってこれを行っております。
「いくらの利益が必要か」という点と「どのように売上を上げていくのか」の2つを組み合わせて商品やサービスの検討をしていきましょう。
どのようにすることで「選ばれるお店になるのか」を考えずに「売上を上げたい」や「利益を出す」だけをやってしまうと間違った値上げをしてしまいます。
もしも、飲食店で経営について考えていきたいという方はぜひご相談ください。
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