札幌市白石区の経営に力をいれている千葉税理士事務所です。
新型コロナウイルス感染症の第7波の影響がある中で、日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付等の延長期限が迫っています。
今回は日本政策金融公庫のいわゆる「ゼロゼロ融資」の期限までにすべきことを考えていきましょう。
(目次)
1.日本政策金融公庫のゼロゼロ融資の要件
2.9月までに追加融資や借換は可能か?
3.追加融資や借換が間に合わなかった場合にすべきことは?
日本政策金融公庫のゼロゼロ融資延長期限迫る。今すべき対策は
1.日本政策金融公庫のゼロゼロ融資の要件
まずは、日本政策金融公庫のの「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の要件をおさらいしておきましょう。
(前提)新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的な業況悪化をきたしていること
- (最近1か月の売上高)or(過去6か月の平均売上高)が前4年のいずれかの年のの同期と比較して5%以上減少
- 業歴3か月以上1年1か月未満の場合等は、(直近1か月の売上高)or(過去6か月の平均売上高)が次のいずれかと比較して5%以上減少
※業歴3か月以上6か月未満の場合は、開業から最近1か月前までの平均売上高と次のいずれかと比較して5%以上減少
①過去3か月(最近1か月を含む)の平均売上高
②令和元年12月の売上高
③令和元年10月から12月の平均売上高
2.9月までに追加融資や借換は可能か?
新型コロナウイルス感染症の特別融資は要件を満たす限り、再度の追加融資の申し込みをすることも可能となっています。
また、借換だけの利用も可能となっています。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、経済の再開をすることで動き始めている状況ですので手持ち資金がどれくらいあるのかを確認しておくことが必要です。
当初の新型コロナウイルス感染症の特別融資を受けている場合には、すでに返済開始になって預金の減少が進んでいるケースもあります。
手持ち資金があるように見えても、据え置き期間経過後の月々の返済ペースが早く、多額の資金流出になっているケースもあります。
そこで次の3つのポイントをチェックしておきましょう。
①返済予定表から返済開始時の月間返済額を把握する
②現状の売上で預金がどの程度減っていくのかを確認する
③収益改善の見込みと①②を照らし合わせて資金ショートのリスクを考える
今すぐすべき資金繰り対策
これを行ったうえで、公庫のコロナ融資に対して追加融資又は借換による資金確保を検討してみてはいかがでしょうか?
現時点では融資の期限は令和4年9月末となっております。
3.追加融資や借換が間に合わなかった場合にすべきことは?
もしも、追加融資や借換が間に合わなかった場合にはどうしたらよいか持考えておきましょう。
先ほどの「いつまで資金が持つのか」というシミュレーションをすることが一番最初です。
そのうえで、支出の状況を見直してください。
次に売上を上げられる方法も同時に検討します。
それでもダメな時には、他の融資制度による資金調達の可能性を検討しましょう。
例えば、昨今の物価高による収益の悪化に対しては日本政策金融公庫の「ウクライナ情勢・現有価格上昇等に関する特別相談窓口」に相談をすることも一つの方法です。
具体的な融資制度としては「経営環境変化対応資金」という制度の利用になります。
融資限度額は4,800万円・設備資金15年以内・運転資金8年以内となっております。
据え置き期間は設備資金・運転資金ともに3年以内です。
ニューマネーの調達が難しい場合には、リスケの検討も視野に入れて進める必要があります。
いずれにしても、9月までに今後の資金の状況を把握してすぐに動き出すことをお勧めします。
もしも、経営についての不安がございましたらご相談ください。
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