札幌市白石区にある経営に力を入れている千葉税理士事務所です。
私たちはお客様に「よりよい黒字になっていただく」ということを目標に経営顧問をしています。
いきなりですが「ゼロゼロ融資」という言葉をご存じでしょうか?
コロナ禍に政府が「実質無利子・無担保」で中小企業に融資を通じて資金供給をしたものです。
あの時を振り返ると、リーマンショックの時以上に借入がしやすかった気がします。
極端にいうと、通常の融資では難しい業績、財務内容の事業者(個人・法人)に対しても融資が実行されていたように感じました。
融資の可否に関しては、そのような感じですが「融資の量」という面でも同じことがいえます。
一般的に運転資金融資は長期間の固定費を賄えるほど貸出はしていないと思います。
ゼロゼロ融資の際は、かなり大規模な融資が通常よりも簡単に受けられたという状況がありました。
正常な状況での損益で弁済可能な金額をこえるだけの「量的融資」が起きてしまった可能性があります。
ゼロゼロ融資で資金調達をしていても次の場合には、返済開始後に注意が必要です。
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ゼロゼロ融資を使って固定資産を購入している(特に高級車・投資信託・暗号資産など)
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コロナ禍期間で赤字が増えた
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事業構造上、在庫を増やさなければならない
上記のどれか一つに当てはまるだけで、手持ちキャッシュはかなり減っていると思います。
3に関しては、事業を正常化させようとする段階でキャッシュが一気に減ります。
今の預金残高だけをみて、「〇〇千万もあるから大丈夫」と思っていたら大間違いです。
10年で融資を受けて、3年の据え置き期間があったなら7年で返済することになります。
仮に1,000万の融資を受けていても1年の返済額は約150万円弱です。
これが3,000万円であれば3倍になります。
どのように返済を進めていくのかを、残された1年弱の時間をつかって計画していかなければなりません。
なぜなら、そもそも7年で返済が難しい場合も想定しなければならないからです。
常に金融機関に対して決算書・試算表・経営計画書の提示ができる環境を作っておくことが第一歩です。
最後に重要なことがあります。
返済の金額だけをみて焦ってはいけません。
数字でものを考えることで「打つ手」はでてきます。
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